こんにちは。
今回は、市販のホームカラーに関する勘違いについて、なぜ美容師が市販のホームカラーをオススメしないかについてお話したいと思います。
ホームカラーを美容師がオススメしない理由
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みなさんは美容院のヘアカラー剤とドラッグストアにある市販のヘアカラー剤、どちらが強い薬だと思いますか?
たぶん、多くの人は美容院のヘアカラー剤の方が強いと思われているんじゃないでしょうか?
実は逆なんです。市販のホームカラーの方が強いのです。
なぜ、強いのかというと簡単。プロではなく、一般の人が薬を扱ってもサンプルの毛束のように明るく染めることができるようにです。
僕たち美容師は薬が弱かったとしても、どのお客さまも同じように染める技術をアシスタント時代に猛練習をして身につけています。
でも、一般の人は練習してからホームカラーを使うわけではありませんよね。
弱い薬を使ったとしたら、ある人はサンプルの毛束のように染まったけど、ある人はサンプルの毛束まで明るくならなかった。
同じものを使っても、人によって染まりあがりにムラができてしまう可能性があります。
それじゃあ、商品として問題ありですよね?メーカーにクレームが殺到するかも…。
そうならないために、人によっての染まりあがりにブレがないようにするために薬自体を強くしているのです。
そして、僕たち美容師がホームカラーをオススメしない理由の一つもこれ。
市販のヘアカラーのデメリット1
強い薬なのですから、髪のダメージも美容院でするより強い。
市販のヘアカラー剤はアルカリ剤で髪のキューティクルをこじ開け、中に染料を入れるものです。
ホームカラーはこのアルカリが強く、髪の毛にアルカリが残ります。
これを残留アルカリというのですが、この残留アルカリが残り続ければ髪のダメージが進行していくのです。
美容院のヘアカラー剤は揮発性が高くそのアルカリも揮発していきやすいので、ホームカラーに比べて髪の毛に残りにくいのです。
まぁ、美容院ではアフターケアとして残留アルカリを除去する薬剤もヘアカラー剤を流した後につけたりする場合もあるので、よりダメージが進行しにくいです。
そして市販のホームカラーをオススメしないもう一つの理由。
市販のヘアカラーのデメリット2
メンズなど短い髪の人はいいのですが、女性の場合は色ムラができる人がほとんどです。
美容師がやれば、例えば根元のリタッチだとしたら、伸びてきた黒い髪の幅だけ均等に薬を塗布できますが、自分でやる場合はトップや後頭部のリタッチ幅なんて見えません。
勘でつけるしかないので、つけなくていいところまで、薬をつけてしまい、結果として、色ムラになるのです。
毛先まで塗布するにしても、しっかり薬がついているところと、薄くしかついていないところができ、それを自分の目で確認することができないため、そのままシャンプーして色ムラができあがります。
それを直そうと美容院に行けば、時間もお金も通常のヘアカラーよりかかってしまう上に、完璧に直すことは難しいでしょう。このことが、結果として、カラーチェンジにも影響し、パーマをかけようと思えばかかりムラにつながったりします。
このデメリットによって美容師が市販のホームカラーをオススメしないのです。
あと、白髪染めの方で多いのは薬が余ってしまい、もったいないから毛先につけてしまうという方。これはやめてください。
毛先のダメージを増やすだけでなく、根元より毛先の方が黒くなります。白髪染めの薬は、薬が被されば被さるほど色が重なり暗くなります。せっかく根元を染めたのに、根元より毛先が暗くなれば、不自然な状態です。
いかがでしたでしょうか?
ホームカラーは身近なもので、手頃な値段で自宅で簡単にできるというメリットはありますが、デメリットもあります。否定的なお話でしたが、時と場合、人、ライフスタイルなど、それぞれなので、否定してるわけではありません。
ただ、これを知った上で使用の有無を判断していただけたらと思います。
以上、(ホームカラーを美容師がオススメしない理由?市販のヘアカラーのデメリット)でした。
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